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学習塾のあり方

一昨日の京進の事件によって、
案の定、マスコミ各社では「学習塾のあり方」がやり玉にあげられています。
学習塾は、許可も認可もいらない、いわば、やろうと思えば誰でもできる商売。
塾講師になるにも、特別な資格が要るわけでもありません。
ある程度の学力さえあれば、誰でもなれる職業です。
だから、それを見直そうという動きがでてきました。
それはそれで別に構わないのですが、でもちょっと待ってください。

今回の事件ほどではありませんが、
学校の教師にも結構とんでもない事件を起こす人いますよね。
むしろそっちのほうが数としては多いような気がするんですが。
みんな教員免許という立派な資格をお持ちのはずなのに・・・。

塾講師や家庭教師という職業は、
「労働時間が短い、時給が高い、世間体も悪くない」ということで、
学生がアルバイトとしてやるにはもってこいの仕事です。
現に今ある学習塾や家庭教師派遣業者の多くは、
学生アルバイトで成り立っているといえます。
まあ、経営者の立場とすれば、よっぽどの人気講師でない限り、
時給3,000円のプロより、時給1,500円の学生を雇ったほうが
何かと都合がいいというところでしょう。

でも、本当にこれでいいんでしょうか? 
大切なお子さんの、大切な時期の、大切な勉強を、
社会経験もないアルバイト感覚の学生に全てを任せるのはどんなもんだろう、
と私は前々から感じていました。
まあ、私自身、学生の頃、アルバイト講師の経験があるので、
あまりエラそうなことは言えないのですが。

子供との年齢が近いということは、距離も近くなり、
友達感覚で親しくなりやすいというメリットがありますが、
一方で、ライバルにもなり安いというデメリットもあります。

子供のちょっとした言葉に対して、
ある程度経験のある人ならうまくかわすことも出来るでしょうが、
若い講師にとっては、見逃すことが出来ない、ということがよくあります。
これは、私自身経験していますので、よくわかります。

「子供の立場になる」ことはとても大事なことですが、
「子供と同じ土俵に立つ」必要はありません。
そこは、「教える側」と「教わる側」のケジメはつけなければいけないと思います。
「親しくなる」ことと、「友達になる」ことは別なんです。

私は、学生アルバイトを非難しているわけではありません。
学生の方でも立派な志を持って頑張っている方も多いはずです。
問題は学生かプロかということではなく、
いかに「プロ意識」を持ってやっているかということだと思います。
教育書の一冊も読んだこともない人が、
お小遣い稼ぎのためだけに、塾講師や家庭教師をやるというのは、いかがなもんでしょう。

この業界がこれから少しでも世間の信頼を回復していくためには、
目先の成績を上げることだけでなく、
教育というものをもっと大きな視点で見ることの出来る講師を、
ひとりでも多く増やす努力が必要なのだと思います。
資格の有無とかそういった問題じゃなくて・・・。

でもこれには結局、親御さんの協力が必要なわけなんですよね。
う~ん、教育ってやっぱり難しい。
by sawayoshi45 | 2005-12-13 01:09 | 家庭教師のこと


【札幌の家庭教師 学びの森】   サワダと申します。


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