学校と塾の関係

学校が「オモテ」の教育機関だとすれば、
塾や予備校、家庭教師という存在は「ウラ」の教育機関です。
そうあるべきだと私は考えています。
最近、この関係が逆転しかかっているのが、私としてはちょっと気になります。
仮に逆転現象が起きてしまった場合、ちょっと大げさな言い方かも知れませんが、
教育は崩壊の道を歩むのではないかと思います。

一般に「塾の先生のほうが学校の先生より授業がうまい」と言われています。
その理由は、「塾は授業のうまい先生しか生き残れない世界」だからだと思います。
親御さんから高い授業料を頂いている以上、授業のヘタな先生はたちまちクビにされます。
結果、授業のうまい先生だけが生き残っていくことになります。

ただ、だからといって「やっぱり塾の先生のほうが優秀だ!」と思うのは軽率です。
仮に30人の生徒を相手にして授業をする場合、
「ある程度やる気のある生徒が集まった30人」と、「不特定多数が集まった30人」では、
授業のやりやすさはまったく違ったものになります。
当然、前者のほうが授業は進みやすく、結果も出やすいはずですよね。

私なんて、1回の授業で相手にするのはせいぜい2人までです。
30人を相手に授業をするなんて、正直言ってまったく自信がありません。

私自身、塾や習い事に通った経験は一度もありません。
そのせいか、
「学校の勉強さえしっかりやっていれば、勉強は十分」という考えを持っています。
ですから子供に教える場合も、授業の前に必ず学校の進み具合を確認し、
それを補佐する形で授業を進めます。
ごくたまに、予習ということでちょっとだけ先を教えることもありますが、
進み過ぎることはないように気をつけています。

子供の勉強のメインはあくまで学校であり、
私たちのような「ウラ」の人間はサブ的な役割に徹するべきだと思っています。
ですから、宿題を出すときも、
必ず学校の宿題を優先させてから私の宿題をやるように子供たちには言い聞かせています。「塾の宿題で忙しくて、学校の宿題が出来なかった」というのは、それこそ「本末転倒」です。

そのへんのところを勘違いなさっている塾の先生や家庭教師の方をたまに見かけます。
学校の先生方の事情も考えず、
「オレはたくさんの生徒の偏差値を上げてきた、いったい学校の先生は何をやってるんだ!」
と言っては、子供の前で自分の自慢をし、学校の先生をバカにする方たちです。

でも、こういった方たちはただの「教え屋」であって、決して「教育者」ではありません。
なぜなら、教育の目的のひとつは、「思いやりのある子」
つまり「人をバカにしない子」を育てることだからです。
「思いやりのない先生」に勉強を教わった子供たちが、
将来「思いやりのある人間」に育つとは思えません。
さらに言えば、
こういった人たちが子供たちのイジメを助長していると言っても過言ではないと思います。

学校と塾は、決して敵対関係にあってはならないと思います。
さきほども書いたように、「不特定多数の30人」を相手にした授業は容易ではありません。
そこには、どうしても「授業についていけない子」が出てくるのは、
仕方のないことだと思います。
そして、
そういった子が少しでも学校で楽しく過ごせるようサポートしていく役割を担っているのが、
塾なんだと思います。

つまり、学校と塾とはお互い「共存共栄」の関係になくてはならないと思います。

また長くなってしまいましたが、最後にもうひとつ言わせてください。

教育の主役は、学校でもなければ、親でもありません。
まして塾であろうはずがありません。
教育の主役はあくまで「子供」です。
「教育者」を名乗っている私たちの仕事は、子供の黒子役に徹することです。
子供に「踏み台にされる」ことはあっても、
「子供を踏み台にする」ことは絶対にしてはいけないことです

しかし最近、自分の名前を売るために、
子供を「踏み台にする」ような「教育者」が増えてきたような気がするのがとても残念です。
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by sawayoshi45 | 2006-01-07 01:00 | 教育のこと | Comments(4)
Commented by gyoutenmama at 2006-01-07 07:07
初めまして。
とても面白いブログに行き着いたと喜んでいます。
どれも興味深くまたとても同感、なるほど、と思えます。
さかのぼって読ませて頂きたいと思います。
今後も楽しみにしています。
Commented by サワダ at 2006-01-07 23:12 x
gyoutenmamaさん、はじめまして。コメントありがとうございました。
その場の思いつきだけで書き綴っている文章ですが、楽しみに読んでくれる方がいらっしゃるかと思うと、とても元気付けられます。
これからもハリキッて書いていこうと思いますので、
今後ともよろしくお願い致します。
Commented by うさなまけ at 2006-01-10 19:38 x
遅くなりました。おじゃまします。TBありがとうございました。
実は,私はサワダさんのブログが初めての塾の先生のブログです。
だから,塾の先生って,こんなふうに考えてたんだーって,
思うことがたくさんありました。(どちらかというと,オドロキが多かった)
裏の世界・・・なんて言葉を使うとは思ってもみませんでした。
私は塾にいったことがないので,かなりの偏見ですが,
塾の先生はみんなもっともっと傲慢だと思っていました。
すみません。

>学校と塾とはお互い「共存共栄」の関係になくてはならないと思います。
ということで,お互いに子どもたちのためにがんばりましょう。。。。。


Commented by サワダ at 2006-01-11 01:09 x
うさなまけさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
まあ、たしかにうさなまけさんの言うように、傲慢な先生もいるにはいるんですが・・・。まあ、学校の先生もそうであるように、みんながそうだというわけではないと思いますよ。
高校あたりだとまた別なんでしょうが、小学校と塾ってあまり接点がないですよね。ですから、お互いに誤解していることって多いんじゃないかと思います。このブログでの交流などを通して、そういった誤解をお互いわかりあえたらいいんじゃないかなって思っています。

>ということで,お互いに子どもたちのためにがんばりましょう。。。。。

学校の先生にあまり頑張られてしまうと、私たちにとっては死活問題(?)ですので、そのへんはほどほどに頑張りましょうね。


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